Affinity にフォント作成機能はある?
ありません。Affinity 3(と、以前の Affinity Designer、Photo、Publisher)は、インストール済みのフォントを使ったりテキストをカーブに変換したりはできますが、フォントファイルを書き出すことはできません。書き出し時に OTF や TTF の選択肢はなく、グリフ、スペーシング、カーニングのためのパネルもありません。
フォント作成機能の搭載は、Affinity のフォーラムで何年も前から要望されてきました。状況が変わったのは、Affinity 3.3 でスクリプトライブラリが追加されてからです。これでフォント作成ツールを Affinity の中で動かせるようになりました。それが Affont です。
Affont が Affinity に加えるもの
Affont は、連携して動く2つのパーツでできたフォント作成ツールです。
- Affinity のスクリプトライブラリに入る2つのスクリプト。1つは文字ごとにセルが並んだテンプレートを作り、もう1つは描いたものを送信します。
- Windows と macOS 用のアプリ。文字を受け取り、fontTools でフォントをコンパイルしてインストールします。数秒で Affinity のフォント一覧に表示されます。
その間は、Affinity のあらゆるツールで描けます。ペンツール、シェイプとブーリアン演算、ブラシ、展開していないストローク、貼り付けたアートワークも使えます。文字を直してもう一度送信すれば、インストール済みのフォントが更新されます。詳しい手順は Affinity でフォントを作る方法で紹介しています。
Affinity でフォントを作る方法の比較
文字からフォントファイルを作るには、3つの方法があります。違いは、どこで描くかと、どれだけ手作業が必要かです。
| Affont | SVG + フォントエディター | 手書き文字のウェブアプリ | |
|---|---|---|---|
| 描く場所 | Affinity | Affinity で描き、エディターで作り直す | 紙に書いてスキャン |
| 文字をフォントに取り込む方法 | ワンクリック(「送信」) | 1文字ずつ SVG で書き出して読み込む | 記入したテンプレートをアップロード |
| スペーシングとカーニング | 視覚的:Affinity で線を動かし、アプリでペアをドラッグ | 細かく調整できるが習得が必要 | 基本的な調整のみ |
| 合字・異体字・カラー | 対応 | エディターによって対応 | 限定的 |
| 例 | Affont | FontForge(無料)、Glyphs(Mac)、FontCreator(Windows) | Calligraphr |
| 費用 | $19 の買い切り | 無料から数百ドルまで | 制限付きの無料プランまたはサブスクリプション |
フォントエディターを使い慣れているなら、SVG を経由する方法で細部まで自由に調整できます。Affinity で描き続けたい、1文字ずつ書き出して読み込み、位置を合わせる手間を省きたいという場合、その部分を自動化するのが Affont です。
2026年10月時点の各製品の公開情報にもとづきます。各製品名はそれぞれの権利者の商標です。Affont はいずれの製品とも提携関係にありません。
作れるもの
- 手書きフォント:自分の手書き文字を Affinity でなぞれば、それで文字入力ができます。詳しくはオリジナルフォントの作り方へ。
- 見出しやロゴ用のレタリング:見出しのスタイルやロゴタイプを、文字のそろったフォントに仕上げられます。
- カラーフォント:複数の色やグラデーションで塗った文字は、COLR のフォールバック付き OpenType-SVG として書き出されます。
- OpenType 機能:セルに f_i と名前を付ければ合字、a.alt1 なら異体字、a.ss01 ならスタイルセットになります。
- フォントファミリー:Regular、Bold、Italic などを1つのファミリー名でまとめられます。
- 記号:セルに入れられるのは文字だけではありません。どんなベクターシェイプでも入れられます。
- 多言語:日本語のかな、英語、スペイン語、ポルトガル語の文字セットを用意。アクセント付き文字も自動で生成できます。
どのフォントも OTF、TTF、ウェブ用の WOFF2 で書き出せます。
価格と動作環境
- Affinity 3.3 以降:Windows と macOS 向けに無料でダウンロードできます。
- Affont:Windows 10/11 または macOS 11 以降(Apple Silicon と Intel)。$19 の1回払いで3台まで使え、バージョン1のアップデートはすべて含まれます。
- サブスクリプションなし、作れるフォントの数にも制限はありません。商用利用を含め、100%あなたのものです。
Affinity 2 以前(スクリプト機能がありません)と iPad には対応していません。